UPC_CFI_1938/2026

**【要約】** 統一特許裁判所(UPC)マンハイム地方支部は、原告iCAT CORPORATIONと被告DENTSPLY SIRONAらとの間の特許権侵害訴訟(対象特許:EP 1 808 129 B1)において、被告が提出した手続規約(RoP)第19条に基づく「予備的異議(Preliminary objection)」を不適法として却下しました。 **1. 事案の背景と当事者の主張** * **被告の主張:** 裁判所の管轄権自体は否定しないものの、UPC協定(UPCA)第72条の消滅時効に基づき、訴状提出(2026年6月11日)の5年前(2021年6月11日)より前の行為に対する金銭的補償請求は認められないと主張。本案手続(RoP第20.2条)において損害賠償の対象期間を2021年6月11日以降に制限することを求めました。 * **原告の主張:** 被告の異議は裁判所の管轄権や権限を争うものではなく、実体法および救済の範囲に関するものであるため、RoP第19.1条に基づく予備的異議としては不適法であると反論し、却下を求めました。 **2. 裁判所の判断** RoP第19.1条に基づく予備的異議の対象は、①裁判所の管轄権・権限、②指定支部の権限、③訴状の言語の3点に限定されています。被告の申し立ては一部の救済措置の時間的範囲に関する主張に過ぎず、これらのいずれにも該当しないため、要件を満たさず不適法(inadmissible)であると判断されました。 **結論:** 裁判所は2026年7月24日付の被告の予備的異議を却下しました。

0 件のコメント:

コメントを投稿

【UPC Court of Appeal / 2026年08月28日】No. UPC-CoA-678/2025 - 特許補正手続の許容性、先行技術に基づく進歩性、およびUPCA非締約国における特許侵害管轄・立証責任に関する控訴審判決

1. 事案の概要(事実経過・請求内容) 当事者: 控訴人(第一審原告)は、スロージューサー市場で事業を展開する韓国法人Hurom Co., Ltd.(以下「HUROM」)。 被控訴人(第一審被告)は、韓国法人NUC Electronics Co., Ltd(以下「NUC Ko...